キヤノンMJ、社員食堂向けにAI活用の自動精算システムを開発 ―混雑解消と業務効率化を両立

2025-07-03  2025-07-03

社員食堂向けに開発した新たな自動精算サービス

無人店舗の進展が目立つ小売業界に続き、飲食分野でも省人化の波が広がりつつあります。そうした中、キヤノンマーケティングジャパン株式会社が、社員食堂向けに開発した新たな自動精算サービスが注目を集めています。

このシステムは、来客が料理を選んだ後、トレーに置かれた食器をカメラで撮影し、AIが画像解析を行ってメニューを判別・金額を算出。スタッフの操作を介さずにスムーズな会計を実現します。

実証実験で高評価

ブロックチェーンの仕組み

「キヤノンMJは2025年7月下旬から、トレー上の食器をAIカメラが撮像して識別し、自動で会計する無人精算システムの提供を開始すると発表しました(同社プレスリリース、2025年5月21日)。この画像解析方式により、RFIDタグを使わず既存の食器を流用でき、導入コストを最大85%削減できるとのことです。

社員食堂の課題をAIが解決

昼休みなどのピークタイムには、レジ前の行列が長くなりがちで、限られた休憩時間を無駄にしてしまうことが少なくありません。メニューの多様化や変動性も、レジ業務の負担を高める一因となっていました。

この課題に対し、AIによる食器認識技術を活用することで、非接触・非対面の自動精算が可能となり、スタッフの作業負荷を大幅に軽減が見込まれます。利用者にとっても、スムーズな食事体験が提供されます。

RFID不要、既存の食器で運用可能

今までは、RFIDタグ付き食器の導入が必要であり、食器は洗浄や乾燥、調理などで繰り返し使用されるため、RFIDタグが破損したり、劣化したりします。しかし、キヤノンMJの新サービスは画像解析のみで認識・計算を行うため、既存の食器をそのまま使える点が大きな特徴です。

AIは食器の形状からメニューを特定し、周辺のノイズ(箸・ナプキンなど)を自動で排除する設計となっており、高い認識精度を実現しています。

飲食店をはじめとした他業種への応用も期待されており、たとえば大学内のカフェテリアや、ご飯や味噌汁を基本に、カウンターに並んだ小鉢やおかずを自由に選んで自分好みの定食を作るセルフサービス形式の定食屋などへの導入が見込まれています。

また、精算情報を個人の健康管理と連携し、食生活改善に活かすサービスとの統合も視野に入っており、さらなる価値提供が可能になると見られています。

出典:キヤノンマーケティングジャパン プレスリリース.食器認識AIエンジン搭載の“社員食堂自動精算サービス”を提供開始 ~キヤノン社員食堂の食器コスト85%削減~ .(2025年5月21日).https://canon.jp/,(引用日2025-06-04)

まとめ

画像認識AIが食器だけでなく、食べ物そのものを正確に認識できるようになれば、セルフサービスのうどん店などをはじめ、さまざまな飲食店での導入が可能になります。これにより、注文や会計のプロセスが自動化され、食事の提供がより迅速になり、利用者は限られた時間を有効に活用できるようになるでしょう。

また、待ち時間の短縮によって、「間に合わないから諦める」といった機会損失も減少することが期待されます。さらに、AIが顧客の食事内容や量、人気メニューの傾向などを分析することで、新商品の開発やメニュー改善に役立てることができ、在庫ロスの削減にもつながります。