大阪万博へGO!AI搭載ミライの「人間洗濯機」で体験する、次世代入浴体験
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2025-04-13
目次
近年、AI(人工知能)の進化により、これまで自動化が難しいとされていた食品業界にもAIの導入が進んでいます。
食品業界では、商品の形や大きさが一定でないため、従来の機械では対応が難しく、人の目による検査(目視検査)に頼る場面が多く、自動化が遅れてきた分野でもあります。
しかし世界的に見ると人口は増加しており、食品の消費量も増加傾向にあります。その一方で、原材料費の上昇や消費者の購買意欲の低下が懸念されており、企業はコスト削減を求められています。そこで注目されているのがAI技術の導入です。
AIの活用によって、品質の安全を確保しながら、目視検査などの負担を軽減し、人件費の削減や検査の精度向上が期待できます。
以下に、食品工場でAIによって自動化が進んでいる検査項目をご紹介します。
印字検査とは、賞味期限などの文字情報が正しく印字されているかを確認する検査です。AIによる外観検査では、文字の形やフォントが多少異なっていても正確に認識できるため、印字検査に非常に適しています。
特に重要なのが、賞味期限の「年・月・日」の誤記を防ぐことです。
例えば、年数が間違って印字されてしまった場合、製品の回収(リコール)につながる恐れがあり、企業にとって大きな損失となります。
そのため、印字内容の確認は品質管理の中でも重要な項目であり、AIを活用した正確な検査が求められています。
お弁当やお土産セットなどでは、具材やお菓子の入れ忘れや数量不足が発生することがあります。こうしたミスを防ぐために、AIによる個数カウント検査が有効です。
特にお弁当の具材は、形や大きさが毎回異なるため、従来のルールベースのシステムでは正確な判別が難しい場合があります。しかし、AIは画像認識技術を活用することで、さまざまな形状の具材にも対応でき、正確に個数をカウントすることが可能です。
この結果、製品の品質を安定させ、クレームやトラブルの防止につながります。
食品の中には、魚や肉の骨、あるいはプラスチック片やゴミなどの異物が誤って混入してしまうことがあります。これらは外見からは見えないため、X線による検査が必要です。
AIを活用したX線外観検査では、食品内部に入り込んだ異物も検出でき、不良品として自動的に除去することが可能です。
人手による検査の負担を軽減し、異物混入による重大な事故やリコールのリスクを低減できます。
X線検査とは異なり、こちらは外観上の不良品をAIが識別・分類する検査です。
たとえば以下のような不良項目が対象となります。
従来は人の目で確認していたこれらの作業は、長時間の集中が必要で負担が大きく、見落としのリスクもあります。しかしAIであれば、個体差があっても、一定の基準を見つけそれに基づいて高精度かつ効率的に検査を行うことが可能です。
このようなAI外観検査は、「欠陥分類・識別」にあたり、品質管理の自動化と精度向上に大きく貢献します。
パッケージ検査とは、パッケージの破れ、へこみ、潰れ、シワなどがないかを確認するパッケージの検査です。
パッケージに問題があると、売れる食品も売れない、店に陳列するまで問題があり損傷したのか理由が明確になるので、出荷の前に調べてい項目です。
他にもラベルが正しい位置に、まっすぐに貼られているか、剥がれがないかや、シール部分の溶着が不完全でないか、ピンホール(小さな穴)がないか、異物噛み込みがないかなどの検査を行います。
寸法・形状検査とは、製品の寸法や形状が規格通りであるかを検査するこです。パン・焼き菓子の膨らみなどを検査する食品の寸法・形状検査は、毎回検査のルールが異なり、人の感覚が入りますが、パンやケーキ、クッキーなどの焼き菓子は、オーブンでの焼き加減や生地の状態によって、膨らみ方や形が不均一になる場合に適したのはAIです。
野菜、青果の選別、未熟や成長しすぎていないか、設定されたサイズ範囲内にあるか、奇形がないかなどを判断して選果することができます。
AI選別機・選果機とは、果物や野菜などの成果物に不良品がないかや、糖度や品質の高さによってきまる等級の判定などを自動で行えるAIを掲載した機械のことです。
食品工場においては、食材や素材そのものの品質検査が非常に重要です。もし腐敗したものを加工してしまえば、味に悪影響が出るだけでなく、消費者からの信頼も失いかねません。
そこで、素材の内部品質を測定するセンサーや腐敗検知センサー、外部品質を確認するカメラなどから得た情報をもとに、AIが果物や野菜の良品・不良品を自動的に判別する技術が注目されています。
果物であれば、糖度や色、大きさ、形、傷、腐敗の有無、発育状態、さらには味や香りといった要素を基準に、AIが総合的に品質を判断することが可能です。
これまで熟練の職人の目視に頼っていた品質の見極めも、AIによって誰でも安定した選別ができるようになりつつあります。
さらに、明太子・みかん・ももなど、品質によって価格が異なる食品に対しても、AIを活用すれば自動的に品質ランクごとに仕分けることができます。
関連記事:AI選別機とAI選果機
茨城県の株式会社ポテトかいつかは、年間24,000トンのさつまいもを扱う大手の専門食品会社です。品質の高いさつまいもを安定的に届けるため、同社はAI外観検査ソリューション「TESRAY for food & agri」を導入し、選別ラインの自動化に取り組みました。
洗浄から撮影、AIによる判定、等級分け・選別までの一連の作業が自動で行われる専用ラインを設計し、2020年から本格的に稼働しています。
これまでの選別作業は人の手に頼っており、作業負担が大きく、生産量の増加に追いつけない状況でした。また、人による判断にはばらつきが出やすく、安定した品質を保つのが難しいという問題もありました。
特に、外観の不良(傷・カビ・虫食い)や形・サイズによる等級分けは判断が難しく、熟練が必要な作業でした。
AIがさつまいもの全体を撮影し、瞬時に傷や異常を判別することで、安定した品質の選別が実現しました。作業は自動化され、人手の負担が軽減されたことで、働きやすい環境づくりにもつながっています。さらに、不良品のデータを蓄積できるようになり、今後の品質改善にも役立てられます。
また、AIが形や大きさをもとに自動で等級・階級分けを行うことで、商品をより正確に分類できるようになりました。これにより、スーパーや贈答用など販売先のニーズに応じた出荷が可能となり、商品価値の向上にもつながっています。
出典:PR TIMES 株式会社ロビット.ロビットのAI外観検査ソリューション「TESRAY for food & agri」が、さつまいも最大手のポテトかいつか社の選別ラインで本格稼働.(2021年10月12日).https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/20284,(引用日2025-07-04)
いかがでしたでしょうか。食品業界のAI外観検査は様々な検査ができ、可能性を感じていただいたのではないでしょうか。ここで一度、食品業界のAI外観検査のメリットとデメリットを整理していきましょう。
まず、AI外観検査の最大のメリットは、検査の精度と効率の向上です。AIは高精度の画像認識を活用することで、焦げや焼きムラ、形状不良、異物混入など、目視では見落とされがちな欠陥を正確に検出することができます。
また、製品ごとのばらつきにも柔軟に対応できるため、熟練者に頼らず一貫した品質管理が可能になります。
さらに、検査作業の自動化により、人件費の削減や人手不足の解消にも貢献します。特に長時間の目視検査による作業者の負担を軽減できる点は、労働環境の改善にもつながります。
加えて、AIは検査結果をデータとして蓄積・分析することができるため、品質の傾向や不良の原因を把握しやすくなり、品質改善活動にも有効です。
一方で、AI外観検査にはいくつかのデメリットもあります。まず課題となるのが、初期導入コストの高さです。AI検査システムの導入には、カメラやセンサー、専用ソフトウェアなどが必要であり、中小企業にとっては大きな投資となります。
また、AIは導入後すぐに完璧に機能するわけではなく、対象となる製品に応じた学習やチューニングが必要です。
特に食品のように形状や状態にばらつきがあるものは、適切な精度を出すために多くの学習データや試行錯誤が必要になります。さらに、検査結果に対する最終的な判断や例外対応など、人の確認が必要なケースも依然として存在します。
AI外観検査の導入は、初期投資や一定の学習期間を要するものの、人手不足の解消、品質の安定化、コスト削減、そして何より「食の安全」の確保といった、食品業界が抱える喫緊の課題を解決する強力な手段となります。
AI技術は日々進化しており、導入のハードルも着実に下がりつつあります。従来、熟練の職人の目に頼っていた外観検査も、AIであれば個体差を加味しながら一貫した基準で判定することが可能です。これは、製品のばらつきが許されない食品業界において非常に大きな強みです。
また、日本国内では人口減少が深刻化する一方、世界的には人口増加が続いており、今後は日本の食品が海外市場へと展開される場面も増えていくでしょう。こうした時代の流れの中で、AIによるスマートな品質管理は、持続可能な食品工場運営と国際競争力の強化において欠かせない要素となっていくでしょう。